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8月, 2020の投稿を表示しています

Linuxで組もう!DIY PC Audio 詳細解説 Vol.7

(5)  MPD / mpc / ALSA / Avahi Daemon + Safety Shutdown設定 さあそれでは、Linux上でのHi-fi音楽データ再生の為の最大の中核を成す悪魔くん、MPD (Music Player Daemon) のインストールです。 :~$ sudo apt install mpd 新しいMPDがちゃんと入っているか、MPDのバージョンを確認してみましょう。 :~$ mpd -V Music Player Daemon 0.21.5 (0.21.5) Copyright 2003-2007 Warren Dukes <warren.dukes@gmail.com> Copyright 2008-2018 Max Kellermann <max.kellermann@gmail.com> …(以下、略) ちゃんと最新ver.0.21がインストールされている事が分かります。 MPDのリリースノートを確認すると、枝番の.5は、2019年2月のバージョンですね。 MPDの設定ファイルは、/etc/mpd.confにあります。 後ほど詳細設定を行いますが、今は、どんな記述になっているか、チラ見で、確認を行いましょう。 :~$ sudo cat /etc/mpd.conf catは、設定ファイルの内容を確認するためのコマンドです。 # An example configuration file for MPD. # Read the user manual for documentation: http://www.musicpd.org/doc/user/ # or /usr/share/doc/mpd/html/user.html # Files and directories ####################################################### # # This setting controls the top directory which MPD will search to discover the # available audio files and add them to the daemon's online database. This # s

Linuxで組もう!DIY PC Audio 詳細解説 Vol.3

(1) Linux  テキストエディタのインストール 詳細設定に進む前に、まずは大前提として、いくつかLinuxの特殊な挙動について書いておきましょう。 大文字・小文字問題 Linuxでは、どんな場面でも、大文字と小文字を、全て厳密に区別します。Aとaでは、全く意味が違ってきたりします。これ、入力や修正の際には、充分気を付けて行なって下さい。 パスワード入力問題 sudo環境で修正を行なっていると、いろんな場面でPWを要求されます。しかも、キーボードで打っても、画面には何も表示されません。でも安心して下さい。それがLinuxです。合っていれば、ちゃんと次に進みます。 Linuxには、.confの拡張子に代表される、様々な設定の書かれたファイルが多数存在します。そのそれぞれのファイルを編集する事で、個別にカスタマイズされた環境を設定して行く訳です。 この設定変更は、テキストエディタと呼ばれるアプリを使用して行います。 Debianには、デフォルトで「vi」というテキストエディタが付いてきますが、ただこれが死ぬほど使いにくい! 世の中には色々あるのでしょうが、筆者は「nano」を使用しています。 Linix初心者にも直感的に扱えて、非常に分かり易いエディタです。これをまずはインストールしましょう。 :~$ sudo apt install nano インストールには、「apt」というコマンドを使用します。 これは、 Advanced Packaging Tool の頭文字から来ており、 Vol.2 の Debian インストール時にミラーサイトを設定した、 deb.debian.org を介して、そこに蓄積された様々なソフトウェア(コマンドラインで組まれた一連の作業手順。 Linux では「パッケージ」と呼びます。現在、 APT の公認パッケージには、 60,000 種類以上があるそうです)を DL し、インストールするための Debian 専用のコマンドです。 他にも、 apt-get ( apt の古い形)や aptitude がありますが、ここでは、 Debian 推奨の「 apt 」を使用します。 Linuxで組もう!DIY PC Audio    目次 全過程    Vol.1: Debian buster インストール準備編 全過程    Vol.2: De

Linuxで組もう!DIY PC Audio 詳細解説 Vol.11

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(9) おまけ - WoL設定 今回、MPD自体の設定とは関係のない話なので、おまけ、としましたが、前回で「完全家電化、 一応の 完成」と書いたのは、ちいとまだ「画竜点睛を欠く」状態だからです。 そう、Debianマシンの電源ON・OFF問題です。 完全家電化を目指すなら、これも、手元のスマホやタブレットからできるようにしたいですよね。 使用するのはもちろんWake on LANアプリです。 筆者は、iOS用のこれを利用しています。 ま、ONにするだけなら、何も特別な設定は必要ないですが(DebianマシンのMAC Addressは、sudo ifconfigで、ether表記の後に続く英数字です)、OFF動作にはちょっとした設定が必要です。 なぜなら、正式シャットダウンコマンド、shutdown -h nowを普通に実行するにはroot権限が必要で、今までずっと経験してきたように、sudoコマンドでこれを行うと、いちいちPWを入れなければならないからです。 上記を含め、スマホやタブレットのWoLアプリは、ONもOFFもちゃんと対応しているものが多いですが、流石にPWの自動入力プロセスまでは対応していません。 なので、このシャットダウンコマンドだけは、PWの入力をしなくてもいいようにしてしまおう、というゆー事です。 この修正はvisudoで行います。 :~$ sudo visudo このコマンド、いかにも“vi”が立ち上がりそうな名前ですが、ちゃんと“nano”環境で編集画面が開きます。 途中の、以下の部分に新規に1行記入してください。 … # Allow members of group sudo to execute any command %sudo    ALL=(ALL:ALL) ALL usbaudio     ALL=NOPASSWD: /sbin/shutdown はい、以上でDebianマシン上の設定は、本当に終了です。 ホントにホントに、お疲れ様でした。 あとは、全過程 Vol.4 に記載した MPD クライアントの設定です! Linuxで組もう!DIY PC Audio    目次 全過程   Vol.1: Debian buster インストール準備編 全過程   Vol.2: Debian buster インストール 全過程   Vol.

Linuxで組もう!DIY PC Audio 詳細解説 Vol.10

(8) NAS上の楽曲データのマウント ここからは、NASにある楽曲データをどうやってDebianマシンに認識させ、鳴らすかまでの設定になります。 :~$ sudo apt install cifs-utils cifs (Common Internet File System) とは、ファイル共有のための仕組み(プロトコル)の一種です。まず、これを利用するためのパッケージをインストールします。 ここでは、この共有プロトコルを使用して、NASにあるデータをDebianマシンに読み込ませます。 読み込む際には、「マウント」という行為が必要になります。 Linuxのシステムに、NASのフォルダを認識させ、LinuxシステムがNASの楽曲データを利用できるようにする行為です。 このマウントを自動で行ってくれるようにする記述ファイルが、fstab(File System Table)です。 ここに、NASのマウントのためのコマンドラインを追加します。 :~$ sudo nano /etc/fstab # /etc/fstab: static file system information. # # Use 'blkid' to print the universally unique identifier for a # device; this may be used with UUID= as a more robust way to name devices # that works even if disks are added and removed. See fstab(5). # # <file system> <mount point>    <type>   <options>        <dump>   <pass> # / was on /dev/sda2 during installation UUID=xxxxxxxx /                ext4     errors=remount-ro 0        1 # /boot/efi was on /dev/sda1 during installation UUID=xxxx   /boot